「仕事の報酬は仕事」

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何年も前に、読んだ本の一節に「仕事の報酬は仕事」という言葉がありました。
仕事を真摯に懸命にこなした時、本当の意味での報酬は「仕事」だ。という内容でした。
人は兎角目先の物、目先の事に心を奪われがちですが、そこだけを見ていたのでは、本当の成長や、達成感は得られないのだろうなと、考えさせられたのを覚えています。

先日、吉橋先生と、西山響貴さん(武蔵高校1年生)のコンサートが都立武蔵高等学校・附属中学校で開催され、幸運なことに、聴きに行くことが出来ました。会場が、中学校の視聴覚室、ということで、どんな感じだろう?と出かけましたが、「ここ視聴覚室だよね?」と、聴いている場所を忘れてしまう程の素晴らしい演奏会でした。本当に楽しかったです。

楽しかった、というと、漠然としていますが、今回は、風が来たり(これは比較的よくありますw)、石の教会で聴いているような錯覚を起こしたり、音があぶくのように生まれては消えていくのが見えたり… どこかへワープしてしまう感覚でした。
絵を見るときにも、時々そのように感じることがあります。どうしてそうなるのか不思議でしたが、要因の一つに「奥行き」が関係しているようです。
絵に奥行きがあると、まるでそこにあるかのような錯覚が起きるように、音楽にも奥行きを作ることが出来るのですね。
音の表現について、音の響き、水墨画のような濃淡、とか、遠くで聞こえる音と近くで聞こえる音、と言われますが、その結果、生まれる音の奥行きが、今回得た「楽しい」を作り出していたようです。

また、冷静で振り回されない、始まりから終わりまでの作りを全て見通した演奏は、こうなるのか!!と、特に後半の「シャコンヌ」・「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」の2曲で感動しました。1曲約15分の長い曲ですが、惹きつけられてしまう演奏でした。

また、今回はその演奏を影で支えた調律についても、その仕事を目の当たりにしました。
いつも、ピアノの演奏会というと、ピアニストと、曲にのみ意識が行きがちですが、この演奏会では、お世話になっている、SPFCの鈴木さんが調律に入っていたこと、学校主催のイベントであったこともあって、鈴木さんと吉橋先生、また、コンサートを開催するために関わった方達全ての仕事が、あの空間を作り出したんだな、と、普段得ることのできない感動をもらいました。
演奏後に、吉橋先生が「弾くことだけに集中出来ました」とおっしゃったのが、とても印象に残っています。

会場内や、帰り道、きっと、参加された方々は、少なからず影響を受けただろうな、と感じる節がいくつもあり、そうやって、何かしらが伝わって広がっていくんだな、とそれもまた、嬉しい発見でした。

今回の演奏曲が収録されたCDがあったら、絶対買って帰ったな〜
ああ〜もう一度聴きたい!!
と思いながら、帰宅しました。
これが、仕事の報酬は仕事、ということなのでしょうね。

12月に入り、冬の音楽会も2週間後に迫って来ました。
みなさんに仕事の報酬があります様に…🎶

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