月別アーカイブ: 2014年2月

「姿勢」の勘違い

ものすごく久ぶりに 「脱力/ピアノ」 でネット検索してみました。
3,4年前までは、毎日のようにやっていたことですが、その当時もこれほどあったかな?と思うほど、沢山の記事や動画が見つかります。
ブログ、ホームページ、動画を簡単に作って公開できるようになったからでしょうね。
・・・そういう私もその恩恵に預かっている一人ですがw

さて、いくつか開いてみて、面白い発見がありました。
姿勢姿勢、と言っているのに、ピアノと結びつくと、なぜか手の方ばかりの話になり、胴体や、足の話は見たところには出てきませんでした。
YouTubeで見た動画も、「ピアノ演奏時の姿勢」の題名で、手しか映っていない。姿勢、と言えば体全体か背筋が伸びている状態が思い浮かぶと思うのですが…
なるほど、ここに脱力から離れてしまう原因がありそうだぞ?と、受けて来たレッスンについても思い起こしてみましたが、やはり、胴体の話は無かったと記憶しています。
指先と、手のひら、手首、せいぜい肘と肩までです。
なぜ、手の話だけでは脱力から離れていくのでしょう?

人は、意識を向けた方向へ、力が入る傾向があります。
意識の配分が、「手」だった場合、その手に力が行ってしまうからだと思います。手は前に出しているので、自然と体重も前かがみになります。

力を抜きたいのに、潜在的に力が入るような行動をしているのですね。
その上、「大きな音を出す」「はっきりした音を出す」為に、重心を前にかけて!など言われるので、拍車がかかります。これでは、重心は高くなる一方です。肩こりや頭痛も起きそうです。
そして極めつけは、「身体で表現」
本当に体で音を表現できるでしょうか?
胴体に近い楽器や歌は、有効な面もあるでしょうけれど…
色々な動画を検索してみたり、コンサートに行ってみても、世界的に活躍するピアニストで、身体で音楽を表現していると感じることは今のところありません。
中には、「頭を揺らすと聞こえてくる音が変わってしまう」と言っているピアニストもいます。
視覚から入る情報はとても強いと言われています。
実際、注意事項も、口頭より張り紙の方が効果があるとか…
話が少々反れましたが、「ピアノの音の表現は、鍵盤に指が触れて、底に達するまでの本の何ミリかの間で作られます。その何ミリかの中に神経を注ぐとなると、とてつもない集中力とコントロールが必要とされるのです。」と吉橋先生はおっしゃいます。
それを可能にするためにも、余計なところに力が入らない「脱力」が大切になってくるのですね。最近はそのことがやっとわかってきた様に思います。

力を抜かなくてはならないところに力が加わらぬよう、土台や本体に目を向けてみてくださいね。ふっと腕が軽くなる瞬間を感じられたら、どうぞ、その感触をお忘れになりませんように♪

一つ言わせていただいても良いですか?

小学生の生徒が、卒業シーズンに向けて伴奏の楽譜を喜び勇んで持ってくるのですが、先週火曜に楽譜をもらって、明後日本番ってどうなんでしょう???
学校側は、曲を決めるのにどれだけ時間が必要なのでしょうか?しかも時間がかかった割には、去年と変わらない曲ですし、生徒にも初めての曲というわけでもありません…
音楽の授業をみていらっしゃる先生とお話しした時は、「音楽主任はまた別にいて、管轄ではないんです。子供が弾けなければ、先生が弾けばいい。子供に恥はかかせたくありませんので…」と言われました。すでに卒業式まで約1か月。
でもね、それは大人の考えですよね。子供たちは、チャレンジしたいし、頑張りたいし、チャンスは嬉しいのです。結果が出る前から、大人が先回りして子供のやる気まで下げるようなやり方は、良いとは思えません。そして、そうかと思えばこの無謀さ!
せめて、本番や、選考にかけるまでの、十分な時間の確保をしていただきたいと心から思います。それが本当の先回りしての準備だと思うのです。
ピアノの伴奏は個人的なことでもありませんよ?
誰かの頑張りは、他の誰かの「頑張る」につながるのですから…
ちなみにプロのピアニストでさえ、演奏には最低でも2ヶ月必要、と聞いています。

おっと、ここでハノンだよ!

グラドゥス・アド・パルナッスム博士の16分音符で苦労しているところへ、ハノンを投入です!
吉橋先生から伺う、教材に対する考えは(その他もですけどw)、いつも目からうろこです。
私なりに、先生がここでこれをさせるには、こういう目安があるからだろうな…と、想像するのですが、大抵外れます(^_^;)
今回のハノンは、ちょこっ当たりの部分もありましたが、まだまだ、考察が浅かったです。
今何が必要か、そのために何をどう使うか、使用する教材や、指導の内容も、全てが連動していて、生徒一人一人に考えられていて、感服させられます。
先生の指導を見ていると、自分自身の課題の持ち方などに対するヒントも沢山あり、「自分の足で立つ」ことの大切さまで、教わるのです。

さて、「指を鍛えるため!」「粒をそろえるため!」「早く弾けるようになるため!」
「プロのピアノストに近づきたければ、毎日ハノン全曲を1時間で弾きなさい!」を、信じ切っていた私は、その通りに、ハノンを半分寝ながらも、弾きまくっていました。姿勢も、タッチも、動作も、思考も、何もつながらない状態で、ただただ弾くだけ。「ハノンを毎日全曲弾けば、プロに近づける。」「チェルニーの50番が終わったら、ショパンのエチュードを弾ける。」本気でそう信じていました。
結果は?・・・ハノンとチェルニーに膨大な時間を割いた割に、難しい曲は弾けても弾けるようにはなりませんでした。
目的が何か、を、取り違えてしまっていたのです。
ハノンを毎日全曲弾くことと、チェルニーを60番まで弾くことが目的になってしまっては、「演奏する」ことからは離れてしまうのだろうと思います。

改めて隅々まで見てみると、「力強くなる」「素早く動く」「つなげて4回弾きなさい」「どの音もはっきり」「手首を柔らかくして手首から先を上下させて弾く」などの言葉が目に留まりました。どれも、良くない弾き方を招く恐れがある書き方だな…と感じます。本当にハノンさんがこれを書いたのかな???疑問に思いつつ、練習に戻りました。

「骨格で押せるようになっていますね。」
出来てきていることもまた一つ見つけられました。
明日も16分音符との戦いです(*^_^*)

フォントの変更

Blogger は、本当に使いやすいですね❤
ワードプレスでは、フォントの変更は、スタイルシートなるものをいじらないと変えられなかったのですが、Bloggerはテンプレートのメニューから、ブログ内のフォントを全て簡単に設定できました。
便利ですね~
無料で始められるし、設定も楽ちんだし、ブログ初心者にはうってつけです。
niftyのココログも使っていて、有料のサーバー契約?をしようと試してもみたのですが、こちらの方がやっぱり使いやすいかな…
設定に時間がかかりすぎると、目的が違ってきてしまいますしw
それにしても、ホームページ作成に高額の費用が必要だったことが、うそのような時代です(笑)
時折、検索で、写真のデータが失われてしまったという投稿を見かけますが、どうなんだろう…
取りあえず、このまましばらく続けます♪

今日は、ピアノと関係ない独り言でした(*^_^*)

リズム変え練習

グラドゥス・アド・パルナッスム博士での、16分音符を均等に並べるのに、苦労しています(笑)
どうしても、つるっと行ってしまうところが、何箇所かあります…
指が滑る時は、リズム練習!は鉄板ですねw
効力はあると分かっていますが、やっぱり、考えることなく練習していると、ただ、リズムを変えて並べただけになってしまいます。
というか、今までは、ただ並べられればOK!でした。
が、ここに、思考をプラスすると、リズム練習は脳と指のつながりを強化させるものだったことに気付かされます。
リズム練習が、ただリズムを変えて弾く練習、では、目的が浅かったのですね。

スポーツ選手は筋トレをする時ですら、どの筋肉を鍛えているのか、まで意識しながらするそうですが、その方が、何倍もの効力があるとか…これは楽器の練習でも同じことが言えそうです。
「何のために、この練習をするのか?」
これは、どんな練習をする時にも大事なことですね。

せっかく気づけたので、私も脳をしっかり使いながら、リズム練習を始めたのですが、これ、もう一ついいことがありました!
曲を通す時にも、脳と動作がつながり易くなっている感じがするのです。
「頭を使って」は、レッスンでも先生からよく言われることですが、すこ~し近づけたかな?
今日のレッスンが楽しみです♪

レッスンのカエル…切り替えと集中

去年の青葉の森のコンサート以来、ピアノを弾いた後に、お腹が空く感触が分かるようになりました。想像以上に集中した状態を体験できた、貴重な時間でした。
・・・帰りにケーキ屋さんで、誰が食べるの???っていうほど、ケーキを買って帰りました。

その後も、何度かその集中した状態になることもあるのですが、そうそう簡単に手に入る技ではありませんね。まして、コントロールするなんて、100万年早い気がします。
が、ここ最近のレッスンで、カエルが出現します。
レッスン中にお腹がぐうぐうなってしまうのです!!!
先生がそれを「カエルがいる」と言って、笑いに変えて下さるのですが、恥ずかしい~(^_^;)
でも、ちょっと見方を変えれば、レッスン中にも集中モードになれたのかもしれないので、良しとしましょうか…

「切り替え」と「集中」このスイッチを手に入れたいのです。
これも、脱力と同じで、人それぞれスイッチの入り方が違うと思います。
聞くと、ほっぺをパンパン叩くと切り替わるとか、ヨシッと言うと切り替わるとか…
色々試行錯誤していますが、スポーツ選手の競技中の集中の状態は、見ているこちら側にも、その力が伝わって来るほど、質が高く、参考にも、お手本にもさせていただいています。
先日の、浅田真央選手のフリーの演技は、心から感動しました。
あれ程の集中を手に入れたいな~

ここでも、自分にぴったり!を探さなくてはいけません。
やっと、集中した状態を解りかけたところです。時間がかかるでしょうけれど、その時の状態を、思い出しつつ、積み重ねましょう。
明日は久しぶりのレッスンです。
お腹、鳴らないといいな…(笑)

生徒に教えられること…

私のところには、小学生になってから来ている子供しかいません。
一般に言えば「遅い」方ですが、どの子も、自分で「弾きたい!」と思って通い始めたことが共通で、ガッツがあります。
卒業シーズンで、伴奏の楽譜を手に、「私より、上手な子は沢山いるので、弾けない(本番では)と思うんだけど、教えてもらえますか?」なんて言われたら、もちろん!!嬉しくって仕方がありません!!!
昨日のレッスンでも、そうやって楽譜を持ってきた生徒がいたので、時間の許す限りお付き合いさせていただきました(笑)
自ら欲するときの集中力は、何度見ても驚かせられます。
本番で選ばれるかどうかの結果だけを気にしたら、取れない行動です。

この曲を弾きたい…と思う純粋な気持ちは、他の人がどうとか、結果がどうとか、そういうものを超えていくんだな~と、改めて実感し、勇気を分けてもらった気持ちがしたのでした。
最近のオリンピック関係も、そういう見方は出来ないのかな?など思いながら見ています。
ふと、私のつたない演奏を聴きに来てくれた友人が、「本番までに積み重ねてきた時間をプレゼントしてもらったのよ」と言ってくれたことを思い出しました。

出来るのは、ほんの些細なことばかり…2

先日、自分で考え行動することを、ピアノが弾けるようになることより大切、と書きましたが、
これではまるで、ピアノを教えることをないがしろにしている様にも取れますので、
今日は「ピアノを弾けるようになる」上で大切にしていることを書き留めておこうと思います。

私は、まさか自分が生徒を持つようになるとは、思ってもいませんでした。
もともと、趣味の一環でしかありませんでしたので…
じゃあ、ピアノを教えることは出来ないか?と言うと、そんなこともないようです。
実際生徒はピアノを弾けるようになっていますし…
教えてあげられるレベルや内容には制限がありますけれどね…
さて、その制限されている内容の中で、一番目指していることは、
最大限、「一生ピアノを楽しめる、基盤を作る」ことです。
それは、私自身の経験から、趣味でもなんでも、ピアノが好きで弾きたかったら、最低これだけは出来ていた方が良かったな~と、思っていることと関係しています。
そして、「音楽する」とはどういうことか、を考えてもらえるようになったら、私の役目はお終いです!

そのため、習い始めから、「姿勢」は特に注意しています。
後は、どのピアノの先生もやっていらっしゃることと変わらないと思いますw

拍子とリズム、調性
音符と鍵盤の位置
音符の並びや曲の作り
音階・和音

を基本に、その他、ピアノの音の響きを感じる実験やピアノの構造の探検、

どんな音が出せるかなどの実験も、チャンスを見つけて生徒と一緒に楽しんでいます。

と、こんな内容を一人一人の進度に合わせて進めています。
将来は、自分で弾きたい曲を、弾きたいように、表現できるようになると良いな〜と思っています。
どうすればより、立体的な音楽に再現できるか、色々な角度から情報を提供できるように、私はもっと勉強しないとなりません♪
生徒と一緒に頑張ります❤

腕の脱力を感じるために 2

先日は腕を垂らした状態での脱力の感じ方をお話ししました。
さて、腕をダランとした感覚を持ったまま、鍵盤に指を置けばいいのですが、ここで、腕を持ち上げる動作が入るので、また、脱力を維持するのが難しくなります。
私がしている方法は、ダランとさせた状態から、脱力を確認しながら腕をゆっくり持ち上げる方法です。
腕の重みを感じながら、重心を丹田から下に感じるようにすると、やりやすいと思います。

簡単に書いてしまいましたが、「脱力ってなんだ!?」から10年以上経っていて、吉橋先生に付いてからは丸4年。やっと入り口に立てた状態です。
脱力の習得が難しいとされるのは、それまでの積み重ねがあることと、感覚が人それぞれだからだと思います。
書いてあること、言われたことを同じようにしてみても、体格や感じ方は人それぞれなので、同じ結果を得られるとは限りません。
私の場合は教えられたことを「絶対」と思い込んだことも、理由の一つだと思っています。
常識や、今まで習ってきたことや得た情報から離れ、あれこれやってみて、自分にぴったり!を探してみてくださいね♪

ちなみに私のあれこれは…
立って弾く・椅子をとことん低くして弾いてみる、とことん高くして弾いてみる・体重を後ろにしてみる・ものすごくピアノから離れて弾いてみる・正座して弾いてみる・胡坐で弾いてみる・腕を全部の伸ばして弾いてみる・暗いところで弾いてみる…などなどです。

習得への道のりは、一つではありません。
沢山のあれこれに挑戦してみてください。
そして、自分に合った方法を探せたら、それは、揺ぎ無いものになって定着しますから❤

腕の脱力を感じるために 1

骨盤を立て丹田を意識した座り姿勢を維持できるようになると、肩や腕の脱力をより感じられるようになってきます。
ここまで来ると、姿勢の定着も安定してくると思います。
が、ピアノを弾いている時は、姿勢だけに意識を集中させておくのは、至難の業ですよね。
私は、特に譜読みの時にそれを強く感じます。
音符を追っていると、姿勢、脱力どころではありません。気付くと肩はガチガチ首や腰も硬直して、目も疲れるので頭も痛くなります。・・・歳のせいかな(笑)
頭痛まで来ると、薬に頼らざるを得ないので、出来ればその手前で阻止したいですね。
疲れが出る前に、効果のある「リセット」をするために、さらに腕の脱力の状態を確認してみましょう。

体の中心(骨盤と丹田)を意識した状態で、頭を天井からちょっと引っ張られている様に感じると、自然に良い姿勢が取れます。
その姿勢で、腕をダランと下ろすと、簡単に腕の脱力を感じられると思います。
その力の抜けた状態でピアノを演奏出来ればいいわけですね♪
ところが、ピアノを弾くときには、腕は下に垂らしておくわけには行きません。
脱力の感覚を分かりにくくしている原因の一つだと思いますが…まずは、ダランとした腕の感覚をしっかりインプットしてみてくださいね。