教材を考える

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教材を選ぶ立場になって、ピアノレッスンにおける導入時の教材が、信じられないくらい沢山あることに、改めて驚かされています。

バイエルはつまらないのよね~とか、子供は楽しくないとやらないのよ~とか、ハノンについては、今はやりませんね~という声を耳にしますが、本当にそうかなぁ?言い切っちゃっていいのかな~?と考えさせられます。

先日の吉橋先生のレッスンで、バイエルやチェルニー、ハノンについて考えさせられるところがあったので、余計にそう思うのかもしれません。

楽譜売り場で、何冊ものシリーズになっている教材を見るたびに、バイエル2冊で済むところを、楽しく面白く?するために何冊にも引き伸ばしている様にも思えます。
かといって、全面否定する訳でもないのですが…

なんとなく、このシリーズでやっておけばOK!というレールのようにも見えてしまいます。(…化粧品みたいですねw)

それは、昔から使われている教材についても、指導方法につても同じだと聞きます。
そのレールで育ってしまったのが、丁度私の世代のようなのです。
尚更、教わってきたことを、そのまま伝えて良いのか、良く良く考えなければならないな、と思います。

と同時に、早くから、表現豊かに(?)大きなはっきりした音で弾くことの方が、受け入れられ易い側面もあり、伝えること、理解を得ることの難しさを感じています。

さて、吉橋先生に付いてからのレッスンで使用した教材は、一般に「子供の」とか「初心者の」というレベルの物が圧倒的に多いです。

今何弾いてるの?という質問に答えると、ああ、子供のころに弾いたわ~と言われる作品がほとんどです(笑)

なんで私がこの教材を!?と、お怒りになる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、そこから学んでいることは、想像を遥かに超えていますし、演奏会などで聴く度に、楽譜の題名の付け方や、レベル分け?に、疑問を感じると共に、それを基準にして考えてしまう、判断してしまう意味の無さにも、気づかされています。

今、レッスンでハノンを学んでいますが、もちろん指を鍛えるため、独立させるためではありません。ハノン5分で、手や指ではなく、「脳みそがぐったり」な練習をしています(^_^;)

その時の目安によって、付随する教材も変わります。
「到達地点によって、必要な内容を、その都度考えて使用する。けれど、全てに一連の繋がりがある。」
まだ、自分の課題すら分析しきれませんが、目標や、何を伝えるのか、を常明確に持ちたいですね。生徒さんにも、自分にも…

過去をなぞるだけ、レールに乗るだけの楽な方向で決めることだけは無いように…と、楽譜屋さんに行くたびに考えるのでした。

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