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本番前の過ごし方

今月は、一週目に発表会、3週目にシャンテ八千代のクラシックカフェと、立て続けに本番があったことで、新しい経験がありました。
「本番前の過ごし方」で、ぎりぎりまで、切羽詰った状態でいるか、リラックスした状態でいるかの比較です。
どうしたって、本番が近付けば、気持ちは高ぶるし、不安も高まるし、緊張はしてくるし、そんな感情に後押しされて、知らず知らず、必要以上に練習時間を増やす傾向になりがちです。
そして、結果、身体まで余計に硬直させてしまうようです。
本番1週間前は、いつもどこかしら痛いところがありました…
先日の本番では、3日前から、逆に練習量を加減してみました。(半ば開き直りでしたがww)
そうすると、気持ちにも余裕が生まれて、身体の硬直を感じること無く過ごせました。
今までに無く、リラックスした状態で本番へ向かったので、どういう結果になるか、楽しみでした。が、やっぱり全然緊張しないなんてことはあり得ないですね。
出番の直前で、頭痛がする程度までは緊張しました(笑)
友人の話によると、そういう症状になる人はエネルギーがあるかららしいのですが、ぜひそのエネルギーを本番の演奏だけに集中させたいなぁと、心から思うのでした。
演奏中は、あれこれやらかしはしましたが、身体のコントロールが出来ない!!と言う硬直感はありませんでした。

過度に緊張を生まないように 練習量を増やさない、逆に減らすくらいに準備出来ると良い、と言うことは経験できました。
その為には最低でも、1週間前には、仕上げの状態になっていることが望ましそうです。
今後は、逆算して、準備することを目指そうと思います。

今回も、本番でしか経験できない積み重ねが出来ました。
「もっと聞いていたかった」と声をかけていただいたことも、大きな励みになりました。

「仕上げ」については、またこの次にでも…

とことん弾きやすく!

家のリフォーム工事のお蔭で?w様々な経験をさせて頂いている今日この頃ですが、ピアノを置いてあった部屋の床の工事をきっかけに、ダイニング隣の畳の部屋にピアノをお引越し、一週間ほどこの状態でピアノを弾きました。

写真の通り、部屋の真ん中、後ろを遮るものが半分と言う、普通家に置くアップライトの設置にしてはこれまた経験できない状態です♪
今日、元の部屋に戻すのですが…
戻したくなーーーーいい!!!(笑)
実は、この状態、とっても音の響きを感じることが出来るのです。
ピアノは響板が命なんて聞きますが、本当にそうなんだな~と感じました。
そして、部屋のど真ん中と言うことも音の響きを感じるには良かった様で、空間に音の広がりを感じられます。
ああ、アップライトピアノも、本来壁にくっつけるべきではないんだろうな…

と、この状態で、録音を取りたかったのですが、工事の日程と、思わぬ機械トラブルで叶いませんでした。
あと一時間もすれば元の部屋です。
「フローリングだと、響きが良くなりますよ」という調律師さんの言葉に期待を寄せることにしましょう。

未練たらたら、話がそれてしまいました。

さて、この響きを感じられる体験と、弾きやすさの関係ですが、面白いことに、力みが出てくると、響き方に違いが出ますが、その違いが面白い位に分かるのです。
また、その変化に意識が向いていると、より力みが無い状態にリセットしながら、その持続時間を延ばせているような気がします。
そして、そのリセットの瞬間に、今まで積み重ねてきた、身体の使いかたや、姿勢、骨の連動、指先の感触などが活きていることを確信します。
先日に続き、ああ、こういうことだったのか~と言う感じです(笑)
力みが無い体の使い方が出来ている時は、テンポの等のコントロールもしやすく、装飾音などの細かい音符もとても楽に弾けます。
そうはいっても、自宅で、だけですので、これをどこででも出来るだけのコントロール力を持ちたいです。
Off,Off,Off…今の私のおまじないの言葉です♪(*^_^*)

押し過ぎ?

先日のレッスンから、鍵盤を力を入れて押しすぎかどうかが即座に分かるヒントを一つ…
普段通りに鍵盤を押した状態で、指が鍵盤の上をす~っと移動出来るかどうか。
先生に、「やってみて下さい」と言われ、内心、そんなに力入ってないし、
動くよ~wと思いながらやりました。
ところがどっこい!ガッツリ固まっていて、全く動かせませんでした(笑)
自分では気づかない所で、力の入れ過ぎは起こっていたのですね。
その頃、丁度、右手の甲が時々攣るように痛かったのです。
道理で…(^_^;)
ここの所、目も疲れるし、肩もガチガチだし
と、弾いた後には気づくのですが、意外とその時は意識が向いていないのですね。
余分な力が入っていない状態を確認できる術がもう一つ増えました❤

なのに、今度は左手が痛いwww
まるで「もぐらたたき」だな~など思いつつ
一度に意識できる範囲を増やさなければ…と反省するのでした。

ちなみに、この押しすぎない感覚が、がさがさかさかさの音の素です♪

一つでも持ち帰ってもらえたら…

今日は、大人の生徒のレッスンでした。
モーツアルトのソナタに挑戦中で、来週20日に某スタジオのカフェコンサートにて演奏予定です。

最初に弾いた後で、ご自分でも「何をどうしたいのかが分からない」と仰っていましたが、その原因は、「表現」についての疑問から来ていたようでした。
曲を表現する事の本質をあまり考えない、抽象的な教わり方が関係しているように思われます。
私も、表現すると言うのは、いったいどういう事なのか、随分考えさせられました。
未だにはっきりした結論は出ていませんが、一つだけ、その曲の表現したいことに近づけば近づく程、「自分の表現」からは離れて行くのかな…と感じています。
「だから、沢山の曲を聴きなさい。まだまだまだまだぜんっぜん足りませんよ!」と、先生にもお尻を叩かれながら、追求中です(笑)

さて、曲の表現もさることながら、全体的に弾きにくそうだな…と感じられましたので、今日は何か所かを部分的に弾きにくさの解消を探っていきました。
特に和音の移動で、どうしても力みが入っていたので、

肩甲骨からの動きの確認
指先から鍵盤に伝わる重みが直接下に掛る感触の見直し
鍵盤を弾き終わった後の指を上げる動作を取り除く
第三関節を支点に、指先を立てる
弾く直前の手首の動き(上下の揺れ)を取り除く

と、こんな内容を一緒に考えながら進めました。

試行錯誤の後、
「あっ!!!!」と、目を輝かせる姿をみて、何かご自分で得られたことを、確信しました。
もちろん、聴いていてもその違いは分かりますが、感じ取ってくれた瞬間が、何よりも嬉しいのです。
その経験は、生徒自身の物です。
いつも、何か一つ、ちょこっとだけでも、持ち帰ってもらえたらいいな、そう思いながらのレッスンです。

さて、私も試行錯誤の続きをしましょうか…(*^_^*)

使える筋肉・使える体

毎度、思考の始まりは、吉橋先生から投げかけられる話題が出発点で、「自分で何かを考えるように導く」投げかけに、頭が下がります。

今回は、先日話題に上がった『体幹を鍛える』からの妄想です。

その内容は…
体幹を鍛えると一言で言っても、「体幹だけを鍛えても、あまり意味がない。」というものでした。

兎角、一つ「これをすると良い」と聞くと、その一点だけに集中してしまいがちですが、身体は全てが連動して動くのだし、それぞれの必要性によって、求められる体の作りも変わってくる。そのことを良く理解した上で、最大限活用できる様に、身体全体を考えなければならない。とも…

なるほど~ついついピアノと重なりますが、言われてみればその通りです。

例えば演奏時の脱力も、どこか一か所だけ力が抜けていても、逆に他に負担がかかりますし、最終地点は指先の小さな一点でも、身体全部の動きが関係しています。
ピンポイントで、そこだけを動かす、と言うのは、人の体の構造上無理でしょう。
腕の脱力を考える時、足や、腰からの連動を考えるべきなのも、改めて納得が行きました。

と同時に、課題の「音楽の都合」にも当てはめて考えることが出来ます。
弾けるようになってきた曲でも、部分的に、弾けないからここはテンポが遅くなっちゃう、遠くへの移動は間が空いちゃう…と言うことは良くあります。
ですが、これ、弾ける筋肉が付いていないということですよね?

さて、そういった場合に使われる、様々な部分練習がありますが、それも、ただただ繰り返すだけでは使える筋肉にはなりません。
最終的に、音楽の都合優先で弾ける様になる為に、出来る範囲で、なんて取っ払って、どう聞こえるかを求めて行きたいと思います。

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と、ここまで書いた後、一心不乱にモーツアルトのロンドを、求めるテンポで弾くことにだけ集中した結果、今度は何の都合にしたいのかまで皆目分からなくなると言う結末を迎えました。
レッスンまでの2週間、「ただ弾くだけ」の練習になっていました。本人は一生懸命のつもりだったので、性質が悪いです(^_^;)

さて、そこからの立て直しですが、
通して弾いた時に、弾きにくい部分、弾けない部分を、徹底的に洗い出し、なぜ?を追及し、それこそ出来るまで徹底的に弾きます。
先日、レッスンで言われた「やるしかない」の言葉が頭から離れません。
ただひたすら、片手練習だったり、リズム練習だったり、ゆっくり練習だったり、其々に対応策を考えて、原因を消して行きます。
今は、通しでは弾かない日もあるくらいです。どれだけ弾けない所が多いのかしら~?

こんな地味~な作業を日々コツコツコツコツやっています。
音楽の都合最優先で、弾けるかな?

余談ですが、音楽の都合で、拍より伸びたり、拍通りだったり、拍より短かったり、は有るそうです。そう言われてみると、機械通りの拍には大抵どの曲もピッタリ合わないですね。
音楽も、筋肉の様に、収縮と拡散を続けているのでしょうね…
収縮と拡散…全ての物にありますね…
おっと、また、妄想が広がってしまいそうです(笑)

湿気とピアノ

湿度が高い日が続いています。
梅雨は終わっても、台風や、また冷房による温度差などで、ピアノは湿気を含み、音質や、感触が変化します。
何となく、もわっとした音に聞えたり、鍵盤の感触も、重くなったような感じがしたり…
木製品ですから、自然な事ですが、人の感覚は本当に優れていて、本の些細な違和感ですら、影響される事があります。
何だか弾きにくいな~私もそう思いながら練習する日が多くなっています。
そこで、久しぶりに思ってしましました。

「グランドピアノが欲しい!!!!!」

(笑)(笑)(笑)

物のせいにしてしまいましたよ~

原因は、
モーツアルトのロンドで、装飾音が綺麗に入らない事なのです。
感触なんて、いつだって、どんなピアノだって違うのに…
「同じことが当たり前」になっているのではないかな?
「違って当たり前」と思い直し、身体の確認をしていくと、少しずつ改善策も見えてきます。
こういう時は、教わって来た事の総動員です。
あれこれあれこれ引っ張り出して模索します。

今回感じた、弾きにくさの原因は、鍵盤に重みがかかり過ぎていたことでした。
様々な面で原因に上がりますが、装飾音の時、音階の時、和音の時、等等、必要な技術によって、改善方法や、脱力のあり方も同じではなさそうです。

どう違うのか、を説明するには、まだまだですが、基盤になる材料は一緒で、配合する割合が違ってくる感じでしょうか?そこに、自分に合ったスパイスを加える?そんな感じです。

余計分かりずらくなってしまった様な気がしますが、今後に期待してレッスンの準備をするとしましょう…w

今日のキーワードは「柔軟性」と、「瞬時の調節」です(*^_^*)♬
さて、レッスンで活かせるかな?

皆様も、良い一日をお過ごしくださいね❤

「あるもの」を活かす~腕の重み

今日の「あるもの」は、「腕の重み」です。
私の場合、体格にはあまり期待出来ませんが、腕の重さにしたら、体の大きい人とも何十キロも変わらないはずです。

さて、体のパーツの重みで、思い出すのは、看護婦だった母がしてくれた?話です。
よく、病院での話をしてくれたのですが(食事中はやめて~と思っていましたがw)、その中の一つに膝下の足の切断手術で、足を持った時の話がありました。
「すっごく重いのよ!!!」母の一言は未だに忘れられません(^_^;)

ちょっと、怖い話になりましたが、力が入っていないと、実は思った以上に重さがあることの、分かりやすい例だったな…と思っています。

腕も同じですよね。
力を抜けば、結構な重さがありそうです。
その重みを直に鍵盤に伝えられれば、かなり楽に音を出せそうです。

ただ触る、手首や肘、肩に力を入れる・抜く、指を丸める・伸ばす・寝かせる・立たせる、肘を曲げる・伸ばす、前かがみになってみる、後ろに反ってみる、等等、指を鍵盤に付けたまま、色々な状態を試すと、それぞれに指先の感触や手の形が変化することが分かります。
良い姿勢と、腕の重みを上手く伝えられている時は、全部の指先が均等に鍵盤に吸い付く感じがします。それに、発音もはっきりしますので、良く音を聴きながらやってみてくださいね!

実験の時も、骨盤からなる軸の意識を持つことを、お忘れになりませんように♪

第三関節


特に、オクターヴ等の広い音を取る時に、第三関節が凹んで、手が熊手の様になることがあります。

今日の生徒さんとも、検証してみたのですが、第三関節を凹ませたままの状態を維持してみると、指にも手首にも力が溜まって行くのが分かりました。終いには、肘に近い筋肉まで固くなりました。
なるほど、これも無駄な力につながりそうです。
実際に、自分でも色々試してみましたが、最終的には肩まで力が入り、重心が高くなってくるのを感じました。そして、その時は、音にもとっても斑が出ました。
無駄な力は、さらに無駄な力を生むのですね…

原因は、先日お話しした、3,4,5指の苦手意識ではありませんが、そういった思い込みも、多分に関係しているようです。

「出来ない」と思わないことで、一歩前進出来ることがあります。
この、関節を凹ませないことも、まず、凹まない状態を確認して、維持するところから、初めてみるといいと思います。
凹んでしまったら、また初めから、ゆっくり形を作り直します。
この練習は、身体の軸がしっかりしていると、とても弾きやすくなることも、体感できますので、一石ニ鳥です♪

何を隠そう、私は過去に「出来ないです!」を連発して来ていまして(笑)
最初にそう思わないように、結構な訓練?が必要でした。
心理学的にも、「出来ない」とか「難しい」等の言葉は瞬時に体を緊張状態にすると言われています。
そんなところからのアプローチも、たまにはいかかでしょう?
意外と出来ることが多いですしね♪

「あるもの」を活かす

先日、表現について書きましたが、素のままで出来ることは、体格なども関わって来ますので、人それぞれなところがあります。私自身、身体も小さいですし、もちろん比例して手も小さく、オクターヴがやっとです(笑)。なので、強弱をつけようにも、「強」の方面では特に、体の大きい人と同じようには行きません。

うらやましいな~と思うこともしばしばですが、考えても仕方がないですね。
持っているもので賄うほかありません。
そこで、私自身がレッスンで教えていただいたことと合わせて、小さいなりの日々の試行錯誤で得たものを、書いておこうと思います。
題して…『もっと楽に?出来る方法があるんじゃない?』
(ただの怠け者のようですねw)
さて、何をどうするかと言いますと…「あるもの」を有効活用して、自分は楽しようという魂胆です。(あれ?怠け者そのものでしたw)
ここでいう「あるもの」は、「ピアノ」と「腕の重み」です。
ピアノは音域によっても響きが違いますし、現代のピアノは、大きな音が鳴るように作られています。
本体が響きを大きくする作りにもなっていますので、このピアノ自体の力を借りて、腕の重みを最大限に伝えられれば良いんじゃない?と最近感じています。
例えば、高い音で際立たせたい音がある時、低音(左手及び伴奏部分)を小さくする。という考え方もありますが、そうすると、全体的にしぼんだ感じを辿ります。
バランスは常に大切ですが、低音の響きや、和音の響きに目を向けると、高音も自然に際立つのを感じることがあります。
音をよく聴いて!とは、よく言われますが、「音=響き」と考えると、思考の幅ももっと広がるのだと思います。
「音」自体が振動ですしね♪
それを突き詰めていくと、かなり専門的な話になるようですがw

そして、その響きを作り出そうとする時、鍵盤を押す力は思う以上に少なくて済むことに気付きます。また、響きを大切にすると、音のある小さい音が可能ですし、最小限の力で、驚くほど大きな音が出せます。そこに腕の重みを有効に使えれば、もっと効率よくピアノを鳴らせるでしょう。
また、鍵盤の押し方で、鍵盤自体の振動を指に感じらる時と、感じられない時とありますので、ぜひ色々試して、指先の感覚を磨いてみてください。

参考までに、私は、振動をなかなか理解できなかった時、わざと、鉛筆をピアノの音と、ビーンと共鳴してしまう場所に置き(我が家のピアノでは、譜面台でした)、弾いている間中、鉛筆が共鳴している状況を作りながら練習しました。

指先に感じる振動は、ピアノの本体も震わせ、空気に溶けて行きます。

そこまで体感出来るといいな~と思いつつ、今日も練習に励みます!
「腕の重み」については、また次回にお話しいたしましょう(*^_^*)♪

吊り橋

先日、脱力における、「操り人形」の例えについて書きましたが、もう一つ。
「吊り橋」と、例えられることについても、触れておきたいと思います。
「吊り橋」も、一度は耳にしたことがある人が多いかと思いますが、私にとってはこの例えも、理解できなかったものの一つでした。
操り人形と同様で、吊り橋状になる部分だけに、意識がいってしまうからだと思います。
この例えの場合、腕の付け根と、指先の鍵盤に触れる部分を支えに、腕がだらんとなるイメージなのですが、これも、土台となる胴体がしっかりしていないと、感触はつかみずらいと思います。
体重を必要以上に移動させたり、しっかりした音を出すために、前傾姿勢になっていては、土台がぐらつくので、分かりにくくなります。
ここでも、ああ、そういうわけで、呑み込めなかったのか…と、今になって気付くのでした。
他にも、鞭のように…などもありましたが、土台があって、それに連動して動く感触をつかめるようになって、初めて「鞭のよう」だったり「吊り橋」だったり「操り人形」だったりの、イメージと体が結び付くのだと思います。

今はどの例えも、納得がいきます。
土台や軸の大切さを、あらためて感じたのでした。

ちなみに、今持っているイメージはこんな感じです♪
さて、身体の連動を感じながら、ジョギングに行ってきましょうか…